関係者、参加者の皆様お疲れ様でした。
それに加藤清麗、あらきっぺさんも深夜まで対応ありがとうございました。
私は公式Youtube配信後ABEMAトーナメントの方が終わった段階で寝てしまいました。今朝見る限り一部に異常や不戦敗が見当たりますが全体としては無事終了したように思います。
フルオートで対戦が進むのは、裏番組視聴者的には助かりますね。
ゆっくりと棋譜をご堪能下さい。
23日のファイナルには上位4チームが進出します。他のチームは希望すればBリーグが予選と似たシステムで同じ局面から戦えますので開発者も満足の仕様です。
ファイナルには佐々木勇気七段と竹部さゆり女流四段が来て下さるそうですので盛り上がりそうな予感がします。
で、運営側としてはそんな感じですがプレイヤー視点にしてみますと今回エントリーしたものは以下の3つになります。
二番絞りは5月の選手権モデルです。マシンはi9のCPUにRTX3090を2枚刺したうちのメイン開発機を投入しました。深層学習モデルが大きいので20knpsに届くか届かないくらいの探索速度です。
こいつがなんと3位に入りましてファイナル進出です。
上にはdlshogiと水匠ですが、A100x8とc6a.metalですのでモンスターマシンですね。
M1白ビールは2019年に公開して連盟モバイルや毎日新聞Youtube、朝日新聞Youtube、もちろんニコ生将棋などでも利用されている例のアレです。このBlogでも紹介しましたが、M1搭載のMacBook Airでエントリーしました。以下にありますが、実質4コアの省電力PCでファンレスのため高負荷の連続運転にはやや不安がありました。
無事13位で完走したようなので普通に検討など使う方も問題ないんじゃないでしょうか。
地ビールYBWCは2019年からGo言語でスクラッチ実装しているエンジンの最新型です。Go言語自体も習作と言っていいくらいなのでコードが下手なところから徐々に上手に書けるようになってきているのが自分でもわかります。根本的に小さいループを高速に回すような数値計算には向いてないので探索速度は出ません。Pythonほどは酷くないにしても現状で300knpsあると良いくらいでした。これにYBWC(Young Brothers Wait Concept)という少し古い並列計算アルゴリズムを実装したのが本作になります。
結果的に多コアのCPUには随分負荷が入るようになりましたが探索深さはさほど増えていません。10年くらい前までは多コアを上手に使えてなかったと言うのを体感しました。
今回は34エントリー中25位とまずまず狙った辺りの結果でした。
Young Brothers Wait Concept - Chessprogramming wiki
ということで個人成績は3位、13位、25位と想定よりちょっと良かった印象です。
局面と対戦相手の当たり方には組み合わせ運がありますので、ラッキーがあったと考えるのが適当かと思います。
それでは皆様ファイナルでお会いしましょう。
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追記:
今回8回戦の以下の局面がちょっと荒れた感じになりました。
と金が多すぎて最新の評価関数でも対応外なんでしょうかね?
今年も電竜戦TSECに黄金局面を提供しました。
— W@nderERの中の人 (@ihme_vaeltaa) 2022年7月9日
dlshogiが図らずも前回と同じ相手と戦い、借りを返したのが印象的でした。https://t.co/y0PWF7RttChttps://t.co/6rvp46wfnv
事前調査ではdl系>nnue系>3駒系>2駒系と評価関数で形勢判断に差があり、dl系同士がぶつかるとどうなるのかが楽しみな局面です。 pic.twitter.com/g1qdxa8wN2