本記事は主催メディアの興行を阻害しないよう速報性を失ってから公開しています。
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2022年5月28・29日(土・日)倉敷市芸文館において第80期名人戦第5局が開催されました。
渡辺明名人3勝、斎藤慎太郎八段1勝と名人が勝てば防衛となる一局を名人先手番で迎え防衛が期待される場面です。
立会人は谷川浩司永世名人、副立会は村山慈明七段と稲葉陽八段です。
谷川永世名人襲位初仕事としてメディア取材がありました。
といいますのは私現場に居りました。
実は本局の直前に毎日新聞社より連絡がありましてライブ中継に白ビールを用いたいとの許諾打診を受け、快諾はもちろんですがもし可能ならとお手伝い名義で現場入りさせて頂きました。
さすがに対局前の慌ただしい時間帯は避けて伺ったのですが、丁度上記の永世名人襲位についての記者会見直前に会場入りし、そのまま立ち会わせて頂きました。大山名人記念館の和室での会見でしたが,緊張して汗だくになりますし慣れない正座で足痺れました。
その後は、毎日新聞社テーブル付近で関係者にお話しさせて頂きました。ShogiGUIの便利な使い方を伝授したり今後の改善点を提案したり,加えて業界の情報交換もじっくりできました。
昼食明けの対局開始時や封じ手場面にもカメラマンなどに交じり対局場で見学させて頂きました。ABEMAの中継等に映り込んだかもしれません。音声も拾っていたらすみません。
選手権で準優勝した二番絞りの説明と読み筋、封じ手予測などを自前PC持ち込みで提供できました。どこかの記事になるかもしれません。あまり二番絞りを知られていない感じでしたので話題にも上がらない可能性もあります。
封手後の動画は副立ち会いの稲葉八段と担当記者が大山名人記念館の和室で撮影,これも現場で見せて頂きました。
現場には2018年の世界選手権で取材頂いた朝日新聞の記者なども居り色々と立ち話もできました。永世名人はじめ多数の棋士とも立ち話をさせて頂けたのは貴重な経験でした。選手権に足を運ぶAIに詳しい棋士を基準に認識していたため一般的な棋士は本当にAIの知識がない(または関心がないフリをしている)のを感じました。菅井先生は「振り飛車を強くして下さい」とストレートな注文でしたが,「それはAIには縛りプレイなので」と面白くない返をしてすみませんでした。
floodgateの二番絞りが後手番限定ですが結構飛車振っているとお伝えすると見てみますと回答されたのでfloodgateはときおり観て頂けているようです。
朝日新聞と毎日新聞は現地から副立ち会いを交えてYoutube配信を行なっていましたが,ABEMAは現地スタッフはロケ班程度でスタジオの方に解説者やAI等のオペレータがいるようです。メディアも温度差や組織構造が違う感じですが対局室のカメラ映像は共用されており,動画班同志は仲良しな雰囲気です。
他にもメディア間で準備や機材の差や防衛間際になって飛び込んでくるNHKの強さなど色々と見せて頂きました。大組織も一枚岩でないところもちらほら見えましたが伏せておきます。
名人防衛の記者会見にも立ち合わせて頂きましたが,再度「防衛の勝因は新しく買ったパソコン」と強調されたのを記者はあまり拾わないのも違和感がありました。発言も許されたのですが,さすがに・・・ね。
終局後の報道関係者は今季ではなく来季のA級順位戦に関心を寄せている感じでした。(意味はわかりますね)
名古屋の対局場など多くの新しい企画が用意される模様です。(ご期待下さい)