機械学習向けのノートPCの話

なんか知らんけど7月に書いておいたものがそこそこアクセスされている。

現在最もアクセス数の多いページである。

bleu48.hatenablog.com

 

正直言ってマニア向けなので外付けのGPUってのはあまりお勧めしない。

一通り一般的なハードウェアを触って状況を理解した上で、割り切って選択するくらいのものである。

まぁ、ネタ的には面白い。実用性は求めてはダメだ。

 

で、一般的にはお勧めしていないがGPU搭載のノートPCが売られており、ゲーミングノートPCというジャンルを確立している。

出張先で見せなければならない人はこちらが選択肢だろう。

個人的にも仕事的にも何台か購入したので知見をまとめておく。

もちろん、機械学習用なのでゲーム目的ではない。

 

1.GPUはなにはなくともNVIDIA

AMDもそろそろ選択肢に入ろうとしているがまだNVIDIA一択である。

 

2.CPUよりGPU

機械学習GPUを使うのでGPUスペックを優先すべき。CPUがボトルネックになるほどの構成はさすがに見たことが無い。

 

3.熱設計の話

これは本blogでも散々書いているネタであるが、そもそもゲームの負荷ってのは全負荷ではない。フレーム落ちしない程度の負荷しかかけないのでCPUにしてもGPUにしても概ね50%程度である。この状態のベンチマークに最適化されたものを100%の負荷に晒すと熱暴走することは結構ある。個人的には同筐体を使った上位スペックが存在するか確認して熱設計に余裕を持っているかどうか確認する。

 

4.電力設計の話

上記の話と連動する。NVIDIAGPUにしてもモバイルモデルは電力設計において幅を持たせている。

例えば下記記事ではRTX3060のモバイルGPUは60~115Wの幅で設定されている。

NVIDIA、ノート向けGeForce RTX 30シリーズ発表。デスクトップ版RTX 3060も - PC Watch

60Wと115WではCPUがそうであるように実行性能は大差である。2倍とまでは言わないが1.6倍くらいは覚悟した方がいい。更に言うとすでに手元に一台あるのだが120W設計のRTX3060も実在する。

正直言って別の型番付けた方が良いくらい性能が異なる。と言っても出荷された半導体的には同スペックと言うことだろう。

 

ちなみにであるが、デスクトップとモバイル版ではGPUの型番と性能差が大きいと最近話題となっている。

【特集】同じ「4060」と「4090」だけど……GeForceのデスクトップとノートはどのぐらい違う? - PC Watch

RTX4060ではデスクトップとモバイル(の上限)で微差であるが、TRX4090では全くの別物と言って良い。

実はRTX3060が面白くモバイルの方がCUDAコア数が多く、電力やクロックが低く

ベンチマークは僅差という状態である。上記で書いた120WのモバイルRTX3060だとデスクトップ版を上回るケースも珍しくない程度のパフォーマンスを誇る。

デスクトップのRTX3060が170Wなのだから差が小さいのも納得である。

RTX4060はモバイルの上限がデスクトップスペックである。

 

ということで、RTX3060やRTX4060くらいのものがモバイル用ではお勧めである。上位は名ばかり高額品でコストパフォーマンス的に厳しいし、下位は性能的に勿体ない。このレンジならデスクトップ用と遜色が少ない。ただし、熱設計が上限値に近いものに限る。下限近い設計のものだともちろん残念な性能しか得られない。

ただ、この辺の情報はあまり流れていない。

カタログスペックでは記載されていない。なんとかならないものだろうか。

 

もちろん、熱設計が甘いノートPCではCPUの性能も有効にならない。

価格comにロマンに溢れたASUSのPCのレビューがあるのでリンクを残しておく。

薄型モバイルPCにi9の13900Hプロセッサ(45W TDP)である。

価格.com - ASUS Vivobook 14 X1405VA Core i9 13900H/16GBメモリ/1TB SSD/14型ワイドTFTカラー液晶/WPS Office 2 Standard Edition搭載モデル X1405VA-LY127W [インディーブラック] レビュー評価・評判

HXプロセッサ(55W TDP)まで積んだらネタで買ってしまうかもしれない。