高速化技法の話

20年上も前に情報系でもなかった学生がスパコンのチューニングコンテストに参加した。招待講演で話したネタのひとつだ。

結果は散々,下から3番目くらいだったように思う。

しかしながら得たことは,世の中には低レイヤーのチューニングだけでトンデモない速度差を生み出す人が居るということ,スパコンのベータ版コンパイラが当てにならないこと,2番以下のプログラムが二度と使用されることがないこと,1番のプログラムは商用ライブラリに即組み込まれたことなどは非常に学びになった。

 

その後CellやPentium4などでSIMD演算に取り組むこともあったが,結局自分でチューニングしたコードは最適化コンパイラを若干上回る程度しかできなかった。

ということで,案件次第だがこういう人達にヘルプを求めることがある。この発想は上記の経験が無いと生まれない。

 

ほかにも色々あるが策の引き出しがそれなりに多いのが最大の持ち味だと最近は思うようになってる。専門外のやつが顔出してと嫌味を言われることがあるが勉強させてくれるだけありがたいので様々なところでコテンパンに負けておくようにしている。

 

こういうのが平気になったのも学生時代に優秀な後輩が多いところで単位取得のお世話になったお陰だ。実に有難い。