やねうら王が巨大な定跡ファイルを配布するらしい。
大きいんだろうと思ってまだDLしていない。
大規模定跡「新ペタショック定跡233万局面」をMIT Licenseにて公開することにしました。
— やねうら王 (@yaneuraou) 2025年6月21日
将棋ファンの方や、将棋AIの研究者、開発者の方など、皆様にご活用いただければ幸いです。https://t.co/AECCMPnYm8
3年ほど前に300万局面というものをチェックしたがあまり有意義なものではなかった。
今回は選手権でも有用に働いたとの噂があるので随分と改善されたものと思う。
定跡ファイルに関しては電王トーナメントでも高評価頂いたように私なりに生成していたものがあるが、下記のような社会的影響を考えてうちでは公開しないことにしている。特に気が変わったりしていないが気が変わるかもしれないので永劫とは言わない。
Kristallweizenの件もあるので危険である。
うちの定跡はマルチポンダーシステムの稼働のために最初に考慮時間を使うのが相手側になって欲しいという理由で用意されたものなので精査レベルは相当甘いものと思っている。
正直角換わりばかりになる一部のプロ棋士の棋譜は面白みに欠けると素人目に思うし、それは立場を考えると仕方のない面もあるのだろうと理解はしている。ただ、本当に戦型確認程度しかみなくなった。力戦形だけ選んでみている。
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ちょっと見直してみると233万局面とある。3年前より小さいようである。
2019年段階でうちのが50万程度だから桁違いというほどでもないらしい。うちのはそこで打ち止めしているわけなので単純な比較にならないだろうが意外だ。
そもそもコンピュータ将棋界隈で定跡とは「事前に計算しておく」程度の意味である。
計算リソースがあるが改善のアイデアが無い状況では有効な手段だが、アイデアがあればそれを施すのが先だろう。大量に製作した後、技術的なブレイクスルーが見つかればほぼ全てゴミになるのが一番の欠点で金銭的にはもちろん精神的にきつい。
やねうら王としては月額課金の支援者を集めているので、そちら向きのリターンとして用意されているのだろうが無理のない範囲でと祈る限りである。
最大までリソースをつぎ込んだ参加者はやめていかれることが多いのよね。