近況・雑感(日記ですし)

Kristallweizen公開後が予想以上にユーザを増やしている模様。

elmoのときと同じレベルでfloodgateには名前だけ変えたものが多数走ってる。探索深さで若干差が出る部分もあるものの基本的に同じ評価関数と推測できる。

棋士の方ではelmoの頃は一部の奨励会員などのアーリーアダプターが導入していたらしいが,現状私の耳に届く範囲ではプロ棋士を始め大半がコンピュータ将棋を研究に導入しており,その筆頭としてKristallweizenが挙げられており触っていない方が少ないくらいの感じの聞こえである。

正確な数値は恐らく内密にされている方もいるようなので調べようもない。

 

また,wcsc29に関しての問い合わせが遅れてポツポツくる感じで昨日も決勝戦でどういうことが起こっていたかの説明をしていたくらいである。

事後で気になったのは決勝戦のelmo戦で124手目の金打ちが事後の探索ではほぼ候補に上がらない手で,どうしてこれをノータイムで指したのかが検証不能となっている点である。

ちなみにHefeweizenだとこの金打ちが比較的上位に挙げられる手なので血統かなぁと言ったところ。(それでも第一候補じゃないはずなんだが・・)

そうこうして評価関数の出自を再確認してたくらい。

Kristallweizen/Kristallweizenの成り立ち.md at master · Tama4649/Kristallweizen · GitHub

思った以上によくできてるなぁと言うのとまだまだ改善の余地がありそうだってのが両方感じられる。

 

個人的にはAobaZeroを弄ってたので以上のようなチェックは後回しになっていた。

つい先ほど学習率を下げたそうである。この直後レーティングの向上が期待できる。

 

github.com

 

そろそろ面白くなってくると思っているので全力支援をしている。

丁度納入されたPCもあるので手持ちのGPUの大半を一時的に投入させている。公式サイトの数字が正しければ瞬間的な貢献率は1割を超えるはず。

支援側のバイナリは更新されていないのでまだマルチスレッドなどの高速化が施されていない。以前も書いたが軽く3~4倍程度は期待できる。

 

同時にKristallweizenがどのくらい強かったのか同マシンの空いているコアで検討してみた。

現行floodgateで流れているtest1が 定跡なしのKristallweizenである。テラショック定跡を使ったものがtest2として投入している。

test2の方が序盤で時間を使わない分,レーティングが上だと思っていたのだがどうやら違うようだ。

定跡作成に使った評価関数と対戦時の評価関数が異なるのが単純に考えられる理由だが,もしかしたらテラショック定跡に欠陥がある可能性も0ではない。(特に後手番が怪しい)

裏でGPUを回して通信しているプログラムがある分,プチフリーズなどの事故などは当然考えられる。(特に起動が遅い)

で,一応長期レートでトップクラスには居るようだ。

 

まぁ,本命は以上の負荷をかけたまま冷却系(空冷CPUファンとケースファンの心配)のテストであったのだが,無事クリアのようである。ということで近いうちにfloodgateから引き上げることになるだろう。

 

で,今後のネタなんだが前回のゲーム情報学研究会と今月のゲームプログラミングワークショップにてPonder絡みの発表を行う。今年のGPWでは将棋の対戦はないらしいので残念。

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この後アクシデントでブレーカーが落ちたためにfloodgateもAobaZero応援も止まってしまってたという落ち。