菅井新王位おめでとうございます。
一部には奇策を弄して勝ったなどとの意見がありますが
それは挑戦者の権利というやつなので,観戦者としては面白いの一言に尽きます。
第五局二日目なんかは勤務予定をキャンセルして見入っておりました。
簡単に解説しておきますと,羽生善治と言う人がプロになってから将棋界のタイトルのざっくり半分が彼のものになっています。タイトル戦と言う意味では羽生のいないタイトル戦の方が珍しいという表現になります。彼にとって年間の公式戦の半分がタイトル戦という状態が随分続いています。事実,王位を失冠しても即王座戦を戦う予定になっています。
比べて,他の棋士一般にとってタイトル戦挑戦だけでも引退までに一度もない棋士も多くいるほどの難関です。タイトル一期だけでも立派な実績として晩年理事になられるようなことも普通です。
ということで,タイトル戦ともなると目の色変えて鉄板の得意戦法や秘策中の秘策を出してくるのが当然となります。
まぁ,そもそもこれだけ歴史のある競技で序盤に奇策を入れられるっていうのが研究成果というべきものでしょう。たまたま手に入れた菅井ノート後手編でも巻末に奇策について掲載されていましたが・・・この辺も色々と面白いエピソードがあるようです。
で,個人的にも小学生以来に序盤の奇策を色々と考えているのですが,まぁ素人にゃ無理ですね。菅井新王位の手も正直悪手にしか見えません。ということで,他人のアイデア・助っ人の手を借りることにしました。(実際は手順逆)
定跡自己生成ツール更新。7月2日のLearner::searchの仕様変更を受けて、depth設定などと一緒にmultipv設定が出来るようにしました。ついでに、テスト用に作った対裸玉定跡生成のバッチファイルも添付。https://t.co/DmObOcRG7S
— Mizar (@mizarjp) 2017年7月4日
バッチファイルで序盤定跡自動生成です。
評価関数は変更できるので,近頃流行りのyaselmoに差し替えて走らせ中です。
どんなものができるやら楽しみにしております。
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おまけ
横歩取り勇気流の勝率が高いとの話の裏に,勝っているのは佐々木勇気だけで他の棋士の勇気流はそれほど勝率が高いわけではないってネタがあります。(詳細未確認)
菅井新手についても誰かが真似したところで勝率に繋げるのは難しいように(素人目でも)思いますので,流行は(したら面白いけど)しないんじゃないかと・・・