前回はAobaZeroが馬を抜かれる話でした。
今回は話題の入玉宣言です。
そもそもAobaZeroが初期局面から固定探索数の対局しか対応していなかったために,任意の局面から検討できるように勝手に改造しておりました。時間制御部も入れたのでそこそこ上手に対戦もします。
今回はそこに入玉宣言部を加えました。(と言っても本家のルーチンをコピペで移植した程度です。)
4連休の頭に完成していたのでfloodgateなどで対戦させていたのですが,floodgate上の256手の手数制限では一局しか宣言勝ちを決めることができませんでした。一応動作チェックにはなっています。
宣言勝ちできそうな適当な相手と当たるのは運ですね。
やっと宣言勝ちひとつ。やはり手数偽装しないと駄目かな。>apery_WCSC25_i7_8700_6t vs. az_kai_0723 (2020-07-25 02:00) https://t.co/rVOdqBFPoh
— 48 (@bleu48) 2020年7月25日
山下さんによるとAobaZeroは512手制限の自己対局で学習棋譜を生成しており,自己対戦での宣言勝ちはさほど増えていないがelmoやKristallweizen相手の宣言勝ちが劇的に増えているそうです。とくに勝ちの半分が宣言勝ちとか言う過激な状態だそうです。
確認のために探索制限を入れたKrsitallweizenと対戦させてみたところ300手前後の宣言勝ちがすぐに数局できました。
ということで動作チェック完了でバイナリを配布しますって話です。
お手元で異次元の入玉将棋をご堪能下さい。
実行バイナリの名前を変更してあるのは手違いでも本家の学習棋譜を汚さないためですのでリネームして元の位置に置くようなことは決して行わないで下さい。
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追記:
本家がfloodgateに投入しているバイナリは手数偽装が行われているそうです。具体的には512手制限で学習したものを256手制限の場に持ってきたために深層学習部に渡す手数を水増しすることで,入玉を急かしている形です。
本バイナリでは本来の姿なので入玉を急ぎません。