前回に続きます。
前回に追記でもいいのですが長いので続編は別ページにします。
前回「OpenCL のコードの効率化」と書いて雑に「速い」とまとめましたが具体的に計測していきます。
i7-8550U
第8世代インテルCore i7(コードネームKaby Lake R)の省電力CPUです。
公式1.4では一手30秒(p800にて)と雑な計測をしていたものです。
マルチスレッドまで対応の自前ビルド(以下自家版)では50nps程度まで出ていました。p800だと一手16秒程度です。
これが公式1.5では最速100nps近くまで出ます。注意点は消費電力と熱でACアダプタなしでは恐らくすぐに省電力モードへ移行しますし,熱もPCの設計次第ではこの速度を維持できなくなります。
一般的にGPUは描画に使うもので全力を出し切ることは普通考えられないのですが,本件のような使い方をすると一般的な設計点とは異なります。壊さないように気を付けて下さい。
GTX 1050Ti
公式1.4では一手5秒(p800にて)と雑な計測をしていたものです。
自家版では500nps程度まで出ていました。p800だと当然一手2秒未満です。
これが公式1.5では900~1000nps近くまで出ます。
RTX 2080Ti
言わずと知れたNVIDIAのハイエンドビデオカードです。パーソナルユースであれば最高峰と言ってよかったと思います。(過去形なのはNVIDIAの新製品がリリースされたばかりであるため)
公式1.4では一手2秒(p800にて)と雑な計測をしていたものです。
自家版では2500nps程度まで出ていました。p800だと当然一手1秒未満です。
これが公式1.5では8000~9000nps近くまで出ます。圧巻ですね。
設定は手動で入れた方がよく「autousi.cfg」で推奨されている「-b 28 -t 85」で上記の値です。ちなみにデフォルト値では5000nps程度でしたので少々手を入れる価値があることが分かります。
LesserKaiとは計測用の序盤数手の対戦のつもりだったのですが離席している間に終局まで指していました。一手5秒です。
勝ちは勝ちなんでしょうけど,なんと言うか非人間的な勝ち方するようです。
【悲報】最新のAobaZero氏LesserKai相手でも持将棋模様にしてしまう【何のRTX2080Ti】 pic.twitter.com/LR5yS8j9mK
— 48 (@bleu48) 2020年10月24日
様々なソフト相手にどのくらいの対戦結果になるのかは今後の計測です。
そういえば今晩AobaZeroも電竜戦予行4に参戦されるとのことですので,お暇があればご堪能下さい。
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追記:
AobaZero教師データを流用させて頂いている我が家の二番絞りシリーズが似た風味を出してきているので痛し痒しな気分です。もちろん電竜戦予行4に出ます。