オンライン大会の準備

オンラインで 「世界コンピュータ将棋オンライン大会」を実施することといたしました。

コンピュータ将棋協会

 

前回の記事でも書きました。

オンライン大会になるからと言って特に強くなったり弱くなったりすることはありません。顔を合わせて情報交換ができないのが一番残念です。

また,竹部先生が毎度言われるように不参加は不戦敗ですので一応参加する予定にしています。

 

で,毎度準備ですが現状把握から。

 

アピール文をざっと見通したところPALとQhapaqがやねうら王エンジンを捨てて深層学習系へ転向するようです。うちは個人的にAobaZeroやdlshogiを初期から弄って雰囲気は掴んでありますがマシンパワーがあれば有望かと思っています。ここでいうマシンパワーは学習と対戦の両方です。クラウド時代ですので金があれば解決するのですが相当なものと思います。

たぬきさんは定跡作りに力が入っているようにtwitterのコメントでも見られます。対してelmoは評価関数の特徴量に新天地を見出そうとしていてこちらも楽しみにしています。

水匠は強い評価関数ができているとのことでこれは実に楽しみです。現在Kristallweizen公開後floodgateにおいても野良の対戦レートにおいても明確に上回るものがほぼ一年出てきておりません。唯一floodgateにおいて近いレートに水匠2のTR3990Xが居り実績付きで期待できます。(ちなみにtest1およびtest1dがそれぞれシングルソケット,デュアルソケットのXeonのKristallweizenです)

やねうら王はクラスタを組むと書かれてたので楽しみにしています。

Aperyは高速化が進んでいる風に書かれているのでC++との比較データを期待しています。

dlshogiはblogを見る限りマルチGPUでのパフォーマンスが劇的に改善されているのでこれは要注目かと思います。V100の8枚が見られるのでしょうか。

対してAobaZeroは2080Tiの6枚刺しとなっておりこれはクラウドではないと思われます。昨今の棋譜生成速度はこのマシンの成せる技なのではないでしょうか。マシンパワーでどこまで強くなるのかこれまた楽しみです。

Crazy Shogiもキャンセルされたのですがオンライン戦なら参加してくる可能性もあるので是非進化の度合いを見てみたいものです。

カツ丼さんのTR3990Xも他チームに対してどのくらい脅威となるのか楽しみですね。

他にも多数おられますがあまり詳細に追えておりません。新参者もやはり注意ですよね。

 

で,次に自チーム内情です。

評価関数は一昨年から色々と弄っています。クラスタ部分も色々と弄っています。定跡も時間がある限り見直しをしようと・・・

あんまり進んでない気がしてきました。強くするのって難しいですよね。

それとあまり伝わらなくなっている気がします。

電王トーナメントのshotgun,一昨年のHefeweizenと昨年のKristallweizenで結構な力量差があるんですが,イベント展示した際にshotgunとHefeweizenの差は分かるがKristallweizenとの差は分からないと高段者らしき方にコメント頂いています。

豊島竜王名人も2018年くらいからソフトが強くなっているように感じないとのコメントをされたらしいです。千田先生も今の選手権レベルだと棋譜解説は出来ないと仰ってました。

ちなみに私は随分前から分かりません。shotgunの頃からなんか分からんけど状態ですね。前記事のAobaZeroの金星の件も分かるような分からないような将来性が楽しみなような敵に回すと怖いような話です。

 

個人的には深層学習も色々やっているのでそれも公にして行きたいのですが,過去の成功パターンは明確に負けるまでは対外的にも維持していくのが務めかなぁと思ってますので昨年より少しずつ強いものを提供予定です。

オンライン対戦だからと言って移動しない分楽かなぁくらいしか差がないものと思っています。チャットルーム的なものが用意されるのを期待してますが無ければtwitter実況になるんでしょう。

支離滅裂ですが19:00からAbemaTVを見なくてはならないのでここらで切ります。