AlphaEvolveの話

半年くらい遅れているが自分用のメモとしてAlphaEvolveの話題をいれておく。

 

AlphaEvolve: A Gemini-powered coding agent for designing advanced algorithms - Google DeepMind

 

どういうものか端的に言うと昨今流行のLLMをUIつまりヒューマンインタフェースとして使って問題解決のツールとしようとするものだ。

といっても対応する問題解決というのはコンピュータが扱えるもので主にコードを書くことでえられるものである。

 

例で挙げられているのがシュトラッセンアルゴリズムの改良である。

シュトラッセンのアルゴリズム - Wikipedia

簡単に言うと2x2の行列積に必要な乗算の数を8から7へ減らしたという話だ。

シュトラッセンアルゴリズムには歴史的にヒントとなるものがあって,多倍長乗算のカラツバ法が先にある。

カラツバ法 - Wikipedia

 

AlphaEvolveは4x4の行列積においてシュトラッセンアルゴリズムを2回適用する乗算49回よりも1回すくない48回の手順を発見したとある。もちろん単純に計算すると8x8の64回であるから随分と減らされている。

 

実はこれは新発見ではない。

2022年に4x4の行列積の乗算数を47回にしているのは同DeepMind社のAlphaTensorである。

Discovering novel algorithms with AlphaTensor - Google DeepMind

つまり,この手法のUIを挿げ替えたのが本件である。

もちろんLLMを入力にしているために様々な問題への対応が柔軟に行えることは間違いない。が,ベストスコアは専用機であるのが面白いところだろう。

 

部分的にではあるが人間の最適化能力を上回ることがあるようなので,そのうちこういった最適化問題の一番のコンペティターとして出てくることになるのであろう。

もちろん一番の活躍の場はAI高速化である。