第6回電竜戦本戦

第6回電竜戦本戦の最中にうちのエントリーの三番絞りの紹介を書きました。

 

bleu48.hatenablog.com

 

まぁ、計測対局などほぼ出来ていないままでしたが予選を通るかどうかの辺りまで戦えていたので素晴らしいなと思うところです。

AobaNNUEがトラブルで不要な負けをしながらも決勝入りしていましたので手法的なポテンシャルは十分あることを示していただきました。予選ギリギリということで今年はAobaNNUEがバレルハウス賞となりました。(唯一予選日に決定する賞です)

 

結果は以下のリンク先にあります。

文部科学大臣杯第6回世界将棋AI電竜戦本戦

 

優勝は氷彗でした。

HEROZは今までもずっとそうですが使っているリソースが桁違いです。

しばらく多くの参加者の比較的分かりやすい目標になるのではないでしょうか。

技術的にはstockfish由来が多いのですが1層目の要素数を増やしているようです。2019年にうちも相当様々なモデルをテストしていたのですが当時とCPUのL1キャッシュが量も質も変わってしまい、最適点が随分大きいところになっていそうな感じです。

事実AobaNNUEの山下さんも大きな1層目で予想したよりずっと高いパフォーマンスが出ている点をコメントされていました。

 

個人的には二番絞りが決勝入りしましたが、予選は若干対局相手によって運不運があるようで実際の実力が発揮されないことも多いですね。仕方ないとされていますが、何かアイデアはないかと日ごろから考える課題の一つです。

 

今年の話題としては鯤鱶(多くの方がクンシャンと呼んでました)が決勝入りしたことでしょうか。昨年も参加頂いていたのですが中国企業の兆芯がリリースしているCPUであるKX-6580Uを国産CPUと呼ばれているので中国からのエントリーと思われます。兆芯で決勝入りは世界初ですね。決勝ではマシンパワー差だと思われる敗戦が多く10位となっていました。

 

他には独創賞の元気もりもりニンニクパワーが詰将棋をターゲットに開発を進めて面白い試みとなっているほか、LLMを利用するチームが急増しているのが今回の傾向です。

今後も色々と発展の気配をみせつつ2025年のまとめとしておきます。

 

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おまけ:

チェス界でnnue-pytorchよりも強力なライブラリが出たとの噂です。

GitHub - jw1912/bullet: Specialised ML Library

比較的汎用設計になっており、CPU推論をするような低ビット小サイズのニューラルネットワークを効率的にGPUで学習させるためのライブラリのようです。

nnue-pytorchは仕方ない部分があるのですが恐らくバス部分がボトルネックになっておりハイスペックでも低スペックでもあまり計算速度が変わりません。bulletはそういう部分をかなり解消しているものと思われます。学習器と言うよりデータローダや転送部分の技術です。

で、問題はこれrustで開発されており、私個人はrustからは逃げていたのでほぼ触っていません。少しやらないといけないかなぁという気分になっていますので年末年始の課題としておきましょうか。

1層目の拡大と共にNNUEが新しいステージに行きそうな感じです。

近いうちにチェス・将棋以外にも展開しそうです。