将棋漫画の話

前回珍しい入玉局面として将棋漫画を紹介した。

珍しい入玉局面の話 - 48's diary

 

2020年少年サンデー連載開始の「龍と苺」である。

シナリオとしては中学生の女の子が将棋をはじめて即アマ竜王となり,最短で竜王となる話である。その後タイムスリップするところは恐らく漫画界でよくある外圧だろう。

突っ込みどころは多く,アマ棋戦で対局する相手が悉く女性・子供蔑視の発言をするところや登場するプロ棋士も暴言が多く人格的に問題がある描写となっている。そもそも内容に関わらず対局中に会話(や暴力)が多いのが異常である。

監修された人間は業界に詳しいことは分かるが,プロ棋士に対するリスペクトが薄いことからプロ棋士女流棋士・元奨励会員・観戦記者などではないだろうことは明白であろう。

Web検索すれば様々なコメントが散見される。

例えばタイムスリップの話題は以下のようなものがある。

龍と苺の超展開に全読者が困惑、現実(藤井八冠)が超えられない領域に突入する - Togetter [トゥギャッター]

 

一方,似たシナリオになるが

「バンオウ-盤王-」が2022年から少年ジャンプ+で連載である。

直後に連載開始であるので「龍と苺」を意識した形であろうか,こちらもアマチュアの立場のまま竜王を目指す。こちらは梶浦七段監修とされており奇妙な部分はマイルドになる処理がされている感じである。

まず主人公が長寿のバンパイアであることでアマチュアがプロに勝つ理由として人外である旨エクスキューズがされている。また,対局中の対局者の語りでシナリオ展開せずに関係者の会話・コメントで展開するようになっている。

加えて人格的に問題のある人が少ない描写となっている。問題のある人格は概ね人外である。

また,最後に竜王とタイトル戦までこぎつけるが結果的に負けるシナリオとなっている点もマイルド処理であろう。

そして漫画としてはマイルド過ぎたのだろうか既に連載を終えている。

 

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おまけ、

そういえば将棋俱楽部24に二番絞りを投入していたときに暴言に近いコメントが多くあった。比べて囲碁界は紳士的だそうな。(下記)

幼児性を感じたので単に年齢的なものかもしれない。