元ネタのKristallweizenは2019年第29回世界コンピュータ将棋選手権のものでした。
これが公開直後からニコ生含め各方面驚くほどの勢いで拡散されていたのですが不思議なことにコロナ禍もあって状況把握できたのは後になってからになります。
早かったのは欧州だった印象があります。
2021年になって日本将棋連盟モバイル中継アプリでAIによる予測を導入するにあたり採用されることになりました。大相撲に格闘ゲームの体力ゲージを付けるような行為に匹敵すると思うので個人的には公式ではやらない方がいいと思われますとコメントするも,許可するかどうかに関しては一度公開したものを下げることは無いので「どうぞ」と言うしかありませんでした。
それから毎日新聞や朝日新聞のYouTube中継はじめ棋譜中継画面で使われることが増えたのですが,私個人が本業の片手間でサポートするのも限界があるので有償でサポートされるところがあるならそちらにお願いした方が良いと当初からコメントしておりました。現在HEROZがビジネスとして対応されているようですので安心しております。
で,2024年8月から日本将棋連盟モバイル中継アプリの方も切り替えるそうです。
日本将棋連盟モバイルのAIが切り替わったそうです。
— 48@💙💛 (@bleu48) 2024年8月28日
長らくお使い頂いたKristallweizenが2019年の第29回世界コンピュータ将棋選手権モデルですから5年以上前なのですよね。よく頑張りました。 https://t.co/VAAGSp1xgU
以前もここで取り上げたtanuki-チームのモデルですので5年以上前のモデルより恐らくずっと高精度と思われます。
ウチの方でも古いバージョンを常備して,異常が出たときに検証するような環境を残しておく必要がやっとなくなったということになります。
5年強よく頑張りました。特に問題点を指摘されたことが無いというのが一応の誇りです。例外的に一件だけ採用時もコメントした入玉宣言法の点数がそもそもプロ棋戦と異なる点だけ新聞取材含めてありました。ただ,それも具体的に依頼があったわけでもないので修正の優先度は低いまま放置しております。
また,過渡期でなんどか二番絞りを提案したのですがあまり受け入れられませんでした。利用されている方々の意見を聞く限りGPU分の運営負担は大きいということでしょうか。
もちろん少々の性能差をまったく気にしないプロの方も少なくないようですのでずっと御利用頂いているところもあるんだろうなぁと思っておりますが,このタイミングでウチの子にお疲れさまと言って乾杯しておきます。
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追記:
以下にも書いてますが棋力差はそれほどでもないのが現状です。
新しいもの好きな方はどんどん切り替えているようですが,Kristallweizenずっと使われている方も全く問題ないようです。